すぐき菜／スグキナ／すぐきかぶら：栄養価と効用

　すぐき菜（スグキ蕪）と、漬物に加工されたすぐき漬けに含まれる主な有効成分とその働きや、カロリーをはじめ各種ビタミン類などの栄養成分量、更に含まれるアミノ酸の両などを七訂日本食品標準成分表を共に紹介します。

●スグキナに含まれる主な有効成分とその働き

　すぐき菜の葉には100ｇ中2000㎍のβカロテンが含まれています。また、漬物のすぐきに加工されてからも100ｇ中3000㎍含まれています。

　βカロテンは体内でレチノール＝ビタミンAに変換され、活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病予防に効果があるとされているほか、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きがあり、あわせて免疫力を高める働きもあるとされています。

　すぐき漬けは乳酸発酵させることで知られていますが、これにより増殖する乳酸菌の中にはラブレ菌も含まれています。このラブレ菌は京都パストゥール研究所の岸田網太郎博士が発見した乳酸菌の一種で、整腸作用とともに免疫力の向上を助ける働きがあるとされています。

　すぐき漬けは漬物にすることで水分が抜けていることもあり、すぐき菜が持つ食物繊維が凝縮されています。大半は不溶性食物繊維で、腸の働きを整え、便通を浴する働きなどがあります。

　下の表に含まれる成分の量を載せています。それぞれの栄養成分の働きはその成分をクリックすれば各栄養素のページに移ります。

状態	エネルギー	水分	たんぱく質	脂質	炭水化物	灰分	飽和脂肪酸	不飽和脂肪酸	食物繊維
葉生	26 kcal	90.5 g	1.9 g	0.2 g	5.4 g	1.8 g	(0.05) g	(0.09) g	4.0 g
根生	21 kcal	93.7 g	0.6 g	0.1 g	4.7 g	0.7 g	(0.01) g	(0.06) g	1.7 g
すぐき漬け	34 kcal	87.4 g	2.6 g	0.7 g	6.1 g	3.2 g	(0.08) g	(0.41) g	5.2 g

無機質
状態	ナトリウム	カリウム	カルシウム	マグネシウム	リン	鉄
葉生	32 mg	680 mg	150 mg	18 mg	58 mg	2.6 mg
根生	26 mg	310 mg	26 mg	8 mg	35 mg	0.1 mg
すぐき漬け	870 mg	390 mg	130 mg	25 mg	76 mg	0.9 mg
七訂日本食品標準成分表より

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