ウスメバル/薄眼張:生態や特徴、産地と旬

ウスメバル/薄眼張/うすめばる

●ウスメバル/薄眼張の生態や特徴

◆ウスメバルとは

分類:魚類 > 条鰭綱 > カサゴ目 > カサゴ亜目 > メバル科 > メバル亜科 > メバル属(日本海洋データセンターより)

学名:Sebastes thompsoni (Jordan & Hubbs, 1925)

和名:うすめばる/薄眼張 薄目張

英名:Goldeye rockfish

別名:オキメバル、メバル、

ウスメバル/薄眼張/うすめばる

 ウスメバルはメバル科メバル属の代表的な一種で、北海道南部から日本海側では対馬・朝鮮半島まで、太平洋側では駿河湾辺りまで分布する比較的寒海性のメバルです。

 水深は50~200m程の岩礁帯に程に生息し、大きくなるにつれて深みへと進みます。

 地方によって獲れるメバルが違うのでメバルのイメージは違うかもしれませんが、メバルと言えばこのウスメバルをイメージする方は多いのではないでしょうか。

◆ウスメバル/薄眼張は卵胎生

 ウスメバルは卵胎生の魚で、12月から1月にかけて交尾し、雌の体内で卵を孵化させ、稚魚を5㎜程に育ててから3月から6月にかけて出産するそうです。

◆別名「オキメバル」

 特に釣り関係では比較的浅い岩礁帯に棲む「クロメバル」や「シロメバル」などに比べ沖の深いところで獲れることからウスメバルやトゴットメバルを「オキメバル(沖めばる)」と呼んだりもします。漁獲は主に釣りや底引き網で行われています。

◆ウスメバル/薄眼張の特徴

ウスメバル 薄眼張 うすめばる

 ウスメバルはメバルの仲間では最も大きくなり、40~50cmにもなります。一般によく目にするのは20~35cm程のものです。

ウスメバル/薄眼張/うすめばる

 ウスメバルの魚体はメバルらしい体高があり、大きな口と大きく開くエラブタがあり、涙骨の下縁には鋭いトゲが2本出ています。

 体色は多少個体差はありますが、薄い赤橙色で、体側の背側には5個の不規則な形をした褐色の雲状斑があります。

◆ウスメバルとトゴットメバルの見分け方

ウスメバル/薄眼張/うすめばる

 ウスメバルとトゴットメバルは非常によく似ています。味もほとんど変わらないので、食べるという意味では区別する必要もないかもしれませんが、分類的には別種となります。

 見分けるポイントは体側にある斑紋で、ウスメバルは5箇所に褐色の雲状斑があり、輪郭は複雑ですが、トゴットメバルのそれは丸みがあり、くっきりとした斑紋になっています。

●ウスメバル/薄眼張の主な産地と旬

ウスメバル 薄眼張 うすめばる

◆主な産地と生産量

 ウスメバルの主な産地は青森県や秋田県をはじめとする東北地方をはじめ、新潟県や石川県や福井県などの北陸などで多く水揚げされています。その他、瀬戸内や山陰など全国各地で若干の水揚げはあります。

 上の写真は石川県の氷見魚市場に並べられセリを待つウスメバル。

◆ウスメバル/薄眼張の漁獲時期と旬

 ウスメバルは筍(たけのこ)の出る季節においしくなるといわれ、3月後半~5月が多く出回る時期です。

 ちなみに一般に筍メバルと呼ばれているものはウスメバルを指し、標準和名の「筍メバル」とは別種です。

旬のカレンダー
旬のカレンダー 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ウスメバル                        

●メバル属の魚


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