かたくり/片栗/カタクリ<春の山菜

かたくり/片栗/カタクリ<春の山菜

●カタクリとは

◆ユリ科カタクリ属

かたくり/片栗/カタクリ<春の山菜

カタクリはユリ科カタクリ属の多年草で、発芽してから花を付けるようになるまで7年から8年もかかり、成株になって花を付けるようになっても、地上に顔を出すのは4月~5月にかけての数週間だけで、花を咲かせるのは2週間ほどの間しかなく、後は地上部は枯れて地下の鱗茎は休眠にはいるため、「スプリング・エフェメラル」春のはかない命=春の妖精などと呼ばれたりしています。

写真家の方には食用というよりも、春を感じさせてくれる被写体として人気がありまが、古くから鱗茎部分と地上の若い葉と花は春の山菜として食用にされてきました。

◆花言葉は「初恋」

かたくり/片栗/カタクリ<春の山菜

カタクリの花の花言葉は「初恋」。アメリカでも「First Love」だそうです。春にそっと咲き、はかなく終わってしまいますが、その想いは地下の鱗茎にしまいこまれ、春が来るとその人を思い出すかのようにまたぽっと咲くんですね。

◆古くは片栗粉の原料だった

カタクリの鱗茎にはでん粉が含まれており、古くはこのでん粉を抽出し、片栗粉として料理のトロミ付けなどに用いられてきました。「片栗粉」という名称はその名残で、もともとこのカタクリから作られていたからです。しかし、カタクリの鱗茎はとても小さく、小指の先ほどしかなく、またそれくらいの大きさに成長するまでに長い年月を要するので現在ではほとんど使われなくなり、代わりにジャガイモのデンプンが片栗粉の原料となっています。

今回入手した物には鱗茎部分が付いていませんでしたが、鱗茎は小指の先ほどの大きさで、歳を重ねるごとに下へ下へと延びていきます。

●主な産地と旬

◆主な産地と生産量

かたくり/片栗/カタクリ<春の山菜

カタクリは朝鮮半島からサハリンにかけてと日本に分布してます。同じカタクリ属の近縁種は世界中でたくさん見られ、アメリカのカタクリは花が黄色です。

日本では北海道から、本州、四国、九州にかけて広く分布し、熊本県が南限とされています。

山菜として自生しているものを収穫されてきましたが、げんざいその自生地がどんどん減少している事から保存に向けた動きが各地で見られます。

今回入手した物は山形県庄内産でJAから出荷されているものでした。

◆カタクリの収穫時期と旬

花が咲く時期は地域によって違いがありますが、おおむね3月下旬頃から5月上旬頃までとなります。

旬のカレンダー
品種 3月 4月 5月 6月
カタクリ                        

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