黄輝(こうき):来歴や特徴と産地や旬

黄輝(こうき) リンゴ

●黄輝(こうき)とは

◆黄輝の来歴

 「黄輝(こうき)」は1998(平成10)年に青森県弘前市の竹内昭二氏が自園の「弘前ふじ」から果皮が黄色いまま赤く着色しない枝変わりを発見し、それを増殖したリンゴで、2014(平成26)年に種苗法に基づく登録出願し、2017(平成29)年に品種登録されています。

 その後2019年には青森県の弘果弘前中央青果(㈱が専用利用権を設定してブランド化をしている「つがりあんアップル」の一つに加えられています。この「つがりあんアップル」には他に「紅夏(べにか)」「黄明(こうめい)」「幸寿(こうじゅ)」「津軽ゴールド」「大紅栄(だいこうえい)」「栄黄雅(えいこうが)」があり、これで7品種となりました。

黄輝(こうき) リンゴ

 これまで収穫する時点まで袋掛けしたままにすることで黄色く仕上げた「白ふじ」はありましたが、本種は袋掛けせずとも黄色いままのリンゴです。

 まだ生産量が少なく希少なリンゴの一つですが、現在生産者が増えつつあり今後一般のスーパーでも普通に買えるようになってくるのではないでしょうか。

◆黄輝の特徴

黄輝(こうき) リンゴ

 「黄輝」の大きさは「弘前ふじ」と変わらず平均300~350g程で全体に丸みのある形をしています。果皮の地色は黄緑から黄色で、日光に当たっていたふふんが薄紅色に染まる感じになります。

 食感や食味は「弘前ふじ」と区別がつかない感じで、果肉はやや柔らかく甘味酸味のバランスが良いリンゴとなっています。

 

 

黄輝(こうき) リンゴ

 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『-----

 果実の大きさは大、果実の形は円錐形、果実の王冠の強弱は無又は弱、果実のがくの開閉は極小、

 果皮のろう質の多少は無又は少、果面の粗滑はやや滑、果皮の地色は黄、果皮を被う色の面積は無又は極小、梗あ周辺のさびの量は無又は小、果実側面のさびの量は無又は小、がくあ周辺のさびの量は無又は小、果点の数は少、果点の大きさは中、スカーフスキンの多少は無、

 果柄の長さは長、果柄の太さは中、梗あの深さは深、梗あの幅は広、がくあの深さは深、がくあの幅は中、

 果肉の硬さは中、果肉の色は黄白、果実の甘味はやや高、果実の酸味は低、果実の蜜の多少は少、果心の形は広楕円形、

 開花始期は中、収穫期はやや早である。   

 出願品種「黄輝」は、対照品種「トキ」と比較して、果実の大きさが大であること、果実の蜜の多少が少であること等で区別性が認められる。

 対照品種「石川ゴールド」と比較して、果実の形が円錐形であること、果実の蜜の多少が少であること等で区別性が認められる。

-----』

◆実際に食べてみた黄輝の食味

 今回入手した「黄輝」は10月11日でやや小ぶりのものでした。

黄輝(こうき) リンゴ

 果皮色は全体に黄色いものと、うっすらと赤く色が付いているものがあり、試しにどちらも買って食べてみました。

 いずれも果肉はとてもジューシーで、硬すぎず柔らかすぎず適度な歯触りがあり、色が付いている方と付いていない方で大きな差は感じられませんでした。いずれも十分な甘みがあり、それに対していい感じの酸味が含まれていて美味しいリンゴでした。

●黄輝の主な産地と旬

◆主な産地と生産量

  「黄輝(こうき)」は青森県の弘果弘前中央青果(㈱が専用利用権を設定してブランド化をしていることもあり、産地は青森県のみです。

 まだ生産量は少ないですが、現在増えつつあり、今後は広く市場にも出回るようになってくると思います。

◆黄輝の収穫時期と旬

 「黄輝(こうき)」の収穫時期は9月下旬~10月上旬で、貯蔵性は「ふじ」ほど高くなく、収穫してすぐに出荷されているようです。また生産量も少なく、食べ頃の旬も収穫時期と同じこの時期になります。

旬のカレンダー

品種 9月 10月 11月 12月
黄輝                        

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