ベニガラエビ - Penaeopsis eduardoi -

ベニガラエビ - Penaeopsis eduardoi -

●ベニガラエビの生態や特徴

◆ベニガラエビとは

分類:ホンエビ上目 > 十脚目 > 根鰓亜目 > クルマエビ上科 > クルマエビ科 > ベニガラエビ属(BISMaLより)

学名:Penaeopsis eduardoi Pérez Farfante, 1977

和名:べにがらえび/紅殻海老

英名:Four-spined needle shrimp(※4)

 ベニガラエビはクルマエビ科ベニガラエビ属に分類される深海性のエビで底引き網によって他の魚介類に混じって漁獲されるが、そのほとんどが産地で消費され一般の市場に出荷されることはあまりないため、産地以外での知名度はとても低いマイナーなエビである。

 外見的には名前の通り、甘エビ(ホッコクアカエビ)のように生の状態でも綺麗な赤い色をしており、見た目は美味しそうなのだが、やや旨味が少なく産地でも安いエビとして扱われている。

◆ベニガラエビの生態

 ベニガラエビの生態はまだよく分かっていないようだが、水深100~570mの砂泥底に生息し、通常は300m以深に多い。

ベニガラエビ - Penaeopsis eduardoi -

 日本近海での分布は遠州灘から熊野灘、九州薩摩西海域にかけての太平洋沖合で、海外においてはフィリピン、マレーシア、インド、インドネシア、フィージー、トンガ沿岸に分布する。

◆ベニガラエビの特徴

 ベニガラエビは体長13cmほどで、雄は12cmほどとやや小さい。成体の額角はほぼまっすくで上縁に8~13歯(11~13歯が多い)と胃上歯があり、下縁には付け根近くに毛が伸びているだけで歯はない。尾節の側縁には3対の棘がある。

ベニガラエビ - Penaeopsis eduardoi -

 体色は全体に赤色が濃く、尾の後端が特に濃い。

●ベニガラエビの主な産地と旬

ベニガラエビ - Penaeopsis eduardoi -

◆主な産地と漁獲量

 ベニガラエビは本種を目的とした漁はなく、深海底引き網でヒゲナガエビやチヒロエビ、メヒカリなどに混じって混獲されるが、商品価値が低いため雑魚として扱われることが多い。

 主な産地は静岡県、愛知県、三重県、宮崎県、鹿児島県など。

◆ベニガラエビの漁獲時期と旬

 旬は不明。漁獲されるのは深海底引き網漁なので、各地で禁漁期となる夏場以外となる。漁獲量が比較的多いのは秋から春にかけて。

旬のカレンダー 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ベニガラエビ                        

●ベニガラエビの目利きと調理のポイント

ベニガラエビ - Penaeopsis eduardoi -

◆鮮度が良い物を選ぶ

 ベニガラエビは色が鮮やかで身に透明感があるものが新鮮。頭の部分が黒ずんでいるものは鮮度が落ちているので避けた方が良い。

 漁獲後すぐに冷凍処理されたものは解凍後すぐに食べるのであれば問題はない。

ベニガラエビ - Penaeopsis eduardoi -

◆保存方法

 ベニガラエビは買った時点で既に死んでいるせいもあり傷みが早く、冷蔵庫でも翌日までには調理するようにした方が良い。

  沢山ある場合は冷凍保存も可能。冷凍する際はバットなどに並べ、全体が水に浸るまで氷水を張り、そのまま急速冷凍します。そうすることでエビ自体が空気に触れず、冷凍やけや酸化することなく保存できる。

  解凍は流水にさらし一気に解凍する。

◆ベニガラエビの調理のポイント

 鮮度がよく大きいものは刺身でも食べられる。殻は比較的柔らかい。身は加熱調理するとやや縮む。

ベニガラエビ - Penaeopsis eduardoi -

 大きさによって食べ方を変えるといい。

●ベニガラエビの美味しい食べ方と料理

◆ベニガラエビの刺身

 冷凍物の大きいベニガラエビを刺身にしたもの。

ベニガラエビの刺身 料理

 身は甘海老ほど柔らかくはなく、ヒゲナガエビよりもしっかりとした食感がある。味的には普通に美味しいが、甘海老のような甘味はなく、あっさりとしている。

 ただ、安いので、沢山食べたいという欲は満たされる。

◆ベニガラエビの塩茹で

 ベニガラエビをシンプルに殻ごとクールブイヨンでポシェしたもの。

ベニガラエビの塩茹で 料理

 生の時から赤い色だったので、茹でると皿に綺麗に発色するのではと期待したが、以外に地味な茹で上がりだった。

 身は少し縮むが許容範囲。食感はバナメイより柔らかく、アルゼンチンアカエビに近い。味的にはまあまあ美味しいが、エビらしい旨味は弱いかな・・・。

◆ベニガラエビのトマトクリームソース・リングイネ

 ベニガラエビの頭と殻を使ったトマトクリームソースでパスタにしたもの。これが思いのほか旨い。ベニガラエビは値段が安いので結構贅沢に使えるので、とても濃厚なソースが作れる。

ベニガラエビのトマトクリームソース・リングイネ 料理

 頭と殻をニンニクと共にオリーブ油でしっかりと炒め、ブランデーでフランベし、白ワインを注いで殻を潰しながら煮る。汁気が無くなってきたら生クリームを加えて軽く煮る。

 これを一度濾し、殻に生クリームなどが沢山残っておりもったいないので、殻に水を加えて加熱し沸騰させてから2番出汁を濾し、先の物と合わせる。

 フライパンにオリーブ油とニンニクのみじん切りをいれ、中弱火で香が立つまで加熱し、そこにみじん切りにした玉ねぎとセロリを加えてサッと炒め、そこに殻をむいたベニガラエビを加えて塩胡椒を振り炒め合わせる。

 一旦エビは取り出してから、ホールトマトの缶詰を加えて水分がある程度亡くなるまで煮込む。

 エビにクリームソースを加え、エビも戻して加熱し、茹で上がったリングイネを加えて馴染むようによく混ぜる。

 味を調え、皿に盛り付け、パスタと一緒にゆで上げたキヌサヤとソラマメをトッピングしイタリアンパセリをあしらう。

◆ベニガラエビの素揚げ

 小さめのベニガラエビを素揚げにして塩を振ったもの。

 なかなか旨い。揚げることで余分な水分が抜けて味が凝縮されるのだろう。殻はやや硬いが食べられなくはないという感じ。

< 出 典 >

 ※1「原色日本大型甲殻類図鑑(Ⅰ)」三宅貞祥著 保育社 p.14 

 ※2「食材魚貝大百科①」平凡社 P.010

 ※4「Penaeopsis eduardoi Pérez Farfante, 1977」 fao species identification guide for fishery purposes p.947

 ※5「Penaeopsis eduardoi Pérez Farfante, 1977 WoRMS

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