サザエ/さざえ/栄螺:特徴や産地と旬

サザエ/さざえ/栄螺

■サザエの生態や特徴

●サザエとは

分類:腹足綱 < 直腹足亜綱 < 古腹足上目 < ニシキウズガイ上科 < サザエ/リュウテン科 < Turbininae < リュウテン属(日本海洋データセンターより)

学名:Turbo sazae(Fukuda, 2017)

和名:さざえ(栄螺)

英名:Horned Turban、turban shell (仏)turbo

サザエ/さざえ/栄螺

 サザエはサザエ科の巻貝で、暖かい海域を好み、日本では太平洋側では外房辺りまで、日本海側では秋田県辺りまで分布していると言われています。

 水深30m位までの磯に生息し、主にワカメ、テングサ、トサカノリなど海藻海藻を食べています。

サザエ/さざえ/栄螺

 漁は素潜りによる潜水漁やサザエ建網漁、刺し網漁、磯見による竿突き漁などで漁獲されます。稚貝の放流も行われていますが、牡蠣などのような形での養殖は行われていません。

 実は中国産のナンカイサザエと日本のサザエは別種にもかかわらず、これまで混同されていたようで、日本産のサザエには学名が付けられていなかったことになるそうです。今年2017年5月19日、岡山大の福田宏准教授によって発表され、日本産サザエの学名を「トゥルボ・サザエ」と命名されました。

●サザエの角

サザエ/さざえ/栄螺

 かつては外海のものは、殻のツノが長く伸び、内湾のものは角があまりないとされてきましたが、近年、必ずしもそうとは限らないという事が分かってきたそうです。外海、内海の環境が全く影響しないという事ではなく、やはり外海では角が伸びる個体が多いのは確かなようです。ただし、個体によってはそうならない物がいて、遺伝的要素も関係しているのではないかとみられています。

 また、海藻を食べているのですが、複雑な殻の色は食べる海藻によってさまざまに色に違いが出るとも言われています。

■サザエの主な産地と美味しい旬

●主な産地

全国のサザエの漁獲量

 政府がまとめた2013年の漁業・養殖業生産統計によると、太平洋沿岸では三重県や千葉県が多く、日本海沿岸では長崎県をはじめ、山口県、石川県などとなっています。

●サザエの旬

 サザエは通年安定して水揚げされ市場に並びますが、初夏から夏が産卵期になり、産卵前が最も栄養を蓄えていることからか、一般的には春から初夏にかけてが最も身が充実して美味しい旬となります。ただ、産地によっては漁の解禁が6月からのところもあり、また夏になると海の家などで提供される浜焼きで人気があり、バーベキューなどのアウトドアでも好まれる事から需要が増え、流通量も多くなるります。

サザエの旬のカレンダー
旬のカレンダー 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
サザエ                        

 
 

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