イカチチと卵:カミナリイカ(紋甲いか)

カミナリイカのイカチチ/紋甲イカ

●イカチチとは

◆卵のまわりを包む物質を分泌する包卵腺

 産卵期のメスの腹を開くと中に白子のようなものが二つ入っている。これがイカチチと呼ばれているものだ。カミナリイカのイカチチは一つでも写真のように結構大きいい。

カミナリイカのイカチチ/紋甲イカ

 イカは卵を産むときに、一つ一つの卵を卵嚢(ランノウ)と呼ばれるカプセルのようなものに包んで産み付ける。イカチチと呼ばれているものは、この卵嚢(ランノウ)となる成分を分泌する包卵腺(ほうらんせん)という部位である。メスにしかない。

◆イカチチは食べられる

 このイカチチも食べることができる。生のままだと、表面の膜を破ると白くトロっとした状態のものが流れ出す。基本的には加熱調理して食べる。

●イカチチの美味しい食べ方と料理

◆イカチチの煮付け 薄味

カミナリイカのイカチチの煮たもの/紋甲イカ

 イカチチを薄味で煮付けたもの。食感はチーズで言えばソフトとハードの中間位で、やや硬めのむちっとした感じ。イカチチ自体の味はクセなどはなく甘味があるような無いような。白子のような国は感じられず、中まで煮汁の味は染みにくい。

◆イカチチの煮付け こってり味

カミナリイカのイカチチの煮付け/紋甲イカ

 イカチチを酒、醤油、みりん、砂糖で照りが出るまで濃い目に煮付けたもの。

 食感はより締まりが出た。醤油の味もある程度イカチチに染みていて良い感じ。ただ、結構硬いのでそのままかじるというのはお勧めできない。ハード系のチーズのように薄くスライスしてちびちび味わいながら酒を飲むといったつまみ的な料理だ。いわゆる珍味というやつ。

●カミナリイカの卵

◆綺麗な卵

カミナリイカ(紋甲いか)の卵

 産卵期のカミナリイカのメスはイカチチだけでなく当然、卵を持っている。卵巣は透明な膜で包まれ、中の卵は柔らかく透明な楕円形で、魚卵に比べると一粒一粒が大きい。

◆水ですすぐと

 薄い膜に包まれた卵を水の中に放ち、軽くすすいでみると、浸透圧の影響か一粒一粒がふくらみ、しっかりとした卵状になった。

水にさらしたカミナリイカ(紋甲いか)の卵

 よく見ると、透明だった卵の中は、水に浸けたことで中が網目状に白くなっている。

水にさらしたカミナリイカ(紋甲いか)の卵

●カミナリイカの卵を食べてみた

◆さっと湯引きしてみた

茹でたカミナリイカの卵

 すすいだ卵を、今度は沸騰した熱湯にくぐらせ、湯引きにしてみた。

 湯引きする前は表面がつるっとしていたのが、した後はやや縮んで少しざらついた感じになった。

 数粒食べてみると、食感は冷えた米粒のような感じ。わずかにイカの風味が感じられる程度で、特に味らしいものも感じられなかった。

◆イクラのように醤油漬けにしてみた

 カミナリイカ(紋甲イカ)の卵をイクラと同じように醤油漬けにしてみた。ほんのりイカの風味は感じられるものの、イクラのようなコクはない。

カミナリイカ 紋甲イカの握りに、紋甲イカの卵の醤油漬けをあしらったもの

 カミナリイカ(紋甲イカ)の握りに、そのの卵の醤油漬けをあしらったもの。イカの親子握りだ。見た目のアクセントと話のタネにはなるが、正直なところイクラがのっている方がうれしい。


 
 

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