エソ(マエソ、ワニエソ):特徴と旬や主な産地

エソ(マエソ、ワニエソ)

マエソやワニエソなど、一般にエソと呼ばれる魚の特徴や主な産地と美味しい旬の時期を紹介します。また、このページからさばき方や美味しい食べ方、栄養価のページにもお進みいただけます。

■エソ(マエソ、ワニエソ)とは

●ヒメ目エソ科マエソ属

エソとはヒメ目エソ科のさかなの総称で、主な物にマエソ属のマエソ、ワニエソ、トカゲエソの他、アカエソ属のアカエソなどがいます。

「ワニエソ」や「トカゲエソ」などと言う名前から想像できるように、エソは爬虫類っぽい外見をしています。大きめのウロコで覆われた体表にはぬめりがあり、口は目の下まで裂けたように開きます。その口には小さな歯が並び顔つきはまるで蛇かトカゲを思わせます。

主に底引き網などの沿岸漁業・沖合漁業で漁獲されますが、この魚を獲るためではなく、他の魚に混じって混獲されているというかんじです。釣りでもルアーやサビキにも反応し大きい物がかかると釣りごたえはありますが「外道」として扱われ、すぐにリリースされている事の方が多い魚です。

●上質な蒲鉾の材料として知られています

エソは上質の白身でクセが無く美味しいのですが、中骨が二層にわたって発達しているため、普通に三枚におろしても小骨を取り除かなければなりません。また、その小骨もそこそこ太くしっかりとしているので、ハモの様に骨切りして・・・と言う訳にも行きません。

そう言う事から、一般の家庭で食される事はほとんどなく、漁獲された物の多くはすり身業者が買い入れ、すり身にして蒲鉾など練り製品の材料に加工されています。しかし、このエソのすり身で作られた蒲鉾はとても美味しい事で知られています。

■エソの主な産地

●エソは暖海性の魚

エソは熱帯、亜熱帯海域を中心に生息する魚で、伊豆半島や紀伊半島、四国、九州などで多く獲れます。とは言っても、日本海側の福井県敦賀あたりでも釣れる事があります。

●大分県の「ごまだし」の原料にも

大分県佐伯市の「ごまだし」はこのエソを使った物が知られています。農林水産省の「郷土料理百選」にリストされている「ごまだしうどん」にも使われているものです。

■エソ(マエソ、ワニエソ)が美味しい旬は

●エソが沢山摂れる時期

エソは地方にもよりますが、1月から3月があまり獲れず、暖かくなってから12月頃まで水揚げがあります。特に8月から10月頃に多く獲れるようです。

味的にいつが美味しいという事はまだ比較した事がなく、紹介している文献なども今のところ見当たりません。ただ、私が和歌山で釣り上げた8月上旬のエソに関してはとても美味しいと感じました。


 
 

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