●エシャレット(エシャロット)とは

◆ラッキョウを土寄せ栽培し、若採りしたもの

エシャレット(エシャロット)

 エシャレットは品種名ではなく、ラッキョウを土寄せし、軟白栽培して若いうちに収穫したものです。当時、「根らっきょう」という名称では売れないだろうと言う事で、筑地の大手青果卸、東京中央青果常務の「川井彦二」さんがヨーロッパの「エシャロット」に似ていたことから名付けられたそうです。

 通常、ラッキョウのように球根部分だけをパック詰めするのではなく、葉の部分も付けたまま、葉を折り束ねて出荷されます。


 一般的なラッキョウほど香りやクセが強くなく、生のまま食べられます。束をほどくと、細長い鱗茎の上に、青ネギに似た葉が伸びています。

エシャレット ラッキョウ

◆エシャレットとエシャロットの違い

ベルギー・エシャロット

 一方、本来の「エシャロット」という野菜があり、こちらはタマネギの仲間で、フランス料理には欠かせない素材として知られています。ここで紹介しているエシャレットとは全くの別物なので注意してください。また、エシャレットは「エシャロット」という商品名で店頭に並んでいることもあるので、知識がない方にとっては紛らわしいことこの上ないです。本来のエシャロットは、表面がタマネギと同じように薄茶色の皮が付いていて、タマネギをやや小さく、細長い形にしたような感じです。

エシャロットのページ →

◆エシャレットの主な産地

 エシャレットお主な産地は茨城県と静岡県です。農林水産省がまとめている地域特産野菜生産状況調査によると、2020年産では全国で約70haで栽培され、茨城県が346トンで収穫量が最も多く、全国の75%近くを占めています。次いで静岡県が104トンで22%あり、この両県で全国の97%あまりを占めています。

エシャレット ラッキョウ エシャレットの全国の収穫量2010

 その他、埼玉県、千葉県、神奈川県が各3トン、鳥取県、鹿児島県が各1トンとなっており、一般的ならっきょうの産地として知られる鹿児島や鳥取、宮崎ではあまり作られていないようです。

 ちなみに、この10年前の2010年産では茨城県858トン、静岡県406トンで全国で1304トン収穫されていたので、10年前の35%ほどに減ってしまっています。

◆エシャレット(エシャロット)の旬

 エシャレットはハウス栽培され、ほぼ通年安定して出荷され、市場に出回っています。ただ、露地栽培では2月頃から5月頃までは葉が青く柔らかいので、葉も食べられますが、夏に入ると葉が衰え、枯れ始めるので、最も美味しい旬の時期はやはり春、3月から5月頃までと言えそうです。

●エシャレット(エシャロット)の美味しい食べ方と料理

エシャレット ラッキョウ

◆調理のポイント

 エシャレットは一般的なラッキョウほど香りやクセが強くなく、生のままでも食べることができます。沖縄の島ラッキョウと同じように食べることが出来ると思っていいでしょう。もろ味噌をつけてポリポリとかじると酒の良いアテになります。

エシャレット ラッキョウ

 また、グリーンの葉も食べることが出来ます。葉の部分は天ぷらのかき揚げなどにお勧めです。

◆エシャレットの天ぷら

 エシャレットに衣をつけて天ぷらにしたもの。

エシャレット ラッキョウ

 塩で食べても美味しいです。

◆エシャレット(エシャロット)を使った料理をレシピサイトで探す

 エシャレットを食べやすい長さに切り、他の野菜と共に炒め物に使っても風味がアクセントになって美味しいです。

エシャレット ラッキョウ

◆エシャレット(エシャロット)を使った料理をレシピサイトで探す

 主な料理レシピサイトのエシャレットを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。

クックパッド レシピブログ 楽天レシピ