花御所柿(はなごしょがき):特徴や旬の時期と主な産地
■花御所柿(はなごしょがき)とは
●花御所柿の元は奈良の御所柿

花御所柿は天明年間(1781-1789年)に、郡家町「花」の農民・野田五郎助という人が現在の奈良県から「御所柿」の枝を持ち帰って、渋柿に接木したのが始まりといわれています。当時は「五郎助柿」とよばれていたようですが、「花」というところで作っている「御所柿」ということで「花御所柿」と呼ばれるようになったとの事です。

●花御所柿の特徴
花御所柿は大きさは富有柿と同じ位で、果頂部がやや盛り上がった形をしていて、縦に半分に切ると丸みのあるハート型になります。上下に半分に切った断面は丸みを帯びた四角い形をしています。
果皮の色は赤みを帯びた橙色で艶がありますが、果実の表面にシミ状の斑点が出やすく、またヘタスキも発生しやすい品種です。

肉質はとても緻密で果汁が多く、糖度が20度以上でとても甘い品種です。ただし、渋味が抜けるのが遅く、11月になって霜がおりる頃、葉が落ちはじめ、実が赤くなって完熟し、そうしてようやく渋が抜けて甘くなります。その味は甘柿の中では最高とも言われ、とろけるような味は一度食べたら忘れられません。また、ほんのりと渋みが口に残るのも特徴のひとつです。種は1個から3個程入っています。
■花御所柿(はなごしょがき)の出回る旬の時期と主な産地
●花御所柿の主な産地は

花御所柿は鳥取県の特産柿です。政府の統計データでは平成22年の栽培面積は19.7haとなっています。
花御所柿は、鳥取県の東部、因幡地方にのみ栽培され、しかもその9割が「郡家町」というところで栽培されています。 しかも不思議な事にこの「花御所柿」は、「郡家町」の中でもごく一部の限られたところでしか品質の良いものがとれないそうです。そこは、旧「大御門村(おおみかど村)」内で、発祥の地「花(はな)」をはじめ、「大門(だいもん)」「西御門(にしみかど)」「殿(との)」「市の谷(いちのたに)」など。なにかしらゆかりのありそうな地名のところばかりです。なぜこの限られた地区だけしか良いものがとれないのか詳しい事はわかっていません。(JA全農鳥取ホームページより)
●花御所柿(はなごしょがき)の収穫時期
花御所柿は晩生種で、早いものでも11月中旬辺りからの収穫となり、11月下旬から12月中旬が最盛期となります。出荷量の6割は贈答などの進物用として販売されているようです。食べ頃の旬は11月下旬から12月いっぱいで、柿の中では最も遅い旬を迎えます。
旬のカレンダー | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | ||||||||||||
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花御所柿 |