●紫苑(しえん)とは

 「紫苑」は植原葡萄研究所が「紅三尺」に 「赤嶺」を交配し育成した、ブルゴーニュの赤ワインのような色をしたぶどう品種で、美しい赤ワイン色の果皮は皮ごと食べることはできませんが身離れがよく、甘いぶどうです。岡山県でブランド化されています。

◆紫苑(しえん)の来歴

紫苑(しえん) ぶどう ブドウ

 「紫苑」は1983(昭和58)年に山梨県の植原葡萄研究所が「紅三尺」に 「赤嶺」を交配し育成した、ブルゴーニュの赤ワインのような色をしたぶどう品種です。名前は「紫苑」というキク科の花の色にちなんでつけられたそうです。

 このぶどうを作っているところはあまりなく、岡山県で種なし栽培が確立され現在の主な産地となってます。

◆紫苑(しえん)の特徴

 「紫苑」の房はひと房500~700gと大きくなり、粒は12~14gの楕円形での大粒種です。果皮はブルゴーニュ産赤ワインのような赤で身離れがいい。果肉は柔らかめで糖度が18~20度にもなり酸味よりも甘味がとても強いのが特徴です。

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◆実際に食べてみた「紫苑」の食味

紫苑(しえん) ぶどう ブドウ

 房は結構大きく、果皮の色は紫紅色で濃い部分と薄い部分がありました。手で皮をむくと、皮は薄く、果肉との身離れがよく、つるっと綺麗にむけます。

 果肉は崩解性と塊状の中間といった感じで、とてもジューシーです。甘さは十分ですが、濃厚な感じではなく比較的さっぱりとした後口に感じられました。

●紫苑(しえん)の主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 「紫苑」の主な産地は岡山県です。岡山県では2002(平成14)年から県内の温室ぶどう産地に試験導入され、関係機関が連携し、無核化技術の確立や高品質 安定栽培などに取り組んでブランド化がすすめられており、令和2年の時点で岡山県での栽培面積は15.4haとなっており、種なしの大粒ブドウ「紫苑」と言えば岡山県と印象付けられるようになってきています。

 平成 27 年産においては、13haで栽培され、77トン生産されたそうです。

◆紫苑(しえん)の収穫時期と旬

 「紫苑」は晩生種で、しかも貯蔵性も高く正月出荷も可能な品種とされています。熟期は育成地の山梨県で9月下旬から10月初旬となっていますが、産地の岡山県では10月の下旬ごろから収穫が始まり、12月中旬ごろまで出荷されているようです。

旬のカレンダー 9月 10月 11月 12月
紫苑                        

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