黄肉スイカの品種、金色羅皇(こんじきらおう)の来歴や特徴と実際に食べた食味をはじめ、収穫時期や出盛りの旬などを沢山の写真と共に紹介します。

●金色羅皇(こんじきらおう)とは

◆金色羅皇の来歴

 「金色羅皇」は、奈良県のナント種苗株式会社が8年の歳月を掛けて開発し2021年から販売を始めた黄肉種のスイカで、メーカーによると『何より美味しさ・甘さを重要視して開発したスイカの品種』とのことです。2020年に種苗法に基づく登録出願がされています。

黄肉スイカ、金色羅皇(こんじきらおう)

 このスイカはとにかく甘いスイカとして既に市場での評価も高く、より広く認知を広げるため、ナント種苗が本種の栽培者向けに、収穫したスイカの糖度を競う「金色羅皇グランプリ」が2022年5月1日~8月31日の間行われています。

◆金色羅皇の特徴

 「金色羅皇」は小玉スイカではなく、8~9kgになる大玉スイカです。果形は背が高い高球形で、果皮色は農緑色の地に暗緑色の縦縞が入り、外見だけでは黄肉とはわかりません。

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 中の肉色は橙黄色で、一般的な黄肉種よりも濃く黄金に近いと紹介されています。

 肉質は緻密でやや硬く、食感が優れ果肉崩れしにくく棚持ちがいいのも特徴です。

 そして何よりも高糖度になりやすく、一般的に12度前後あれば甘いと言われますが、本種は15度以上になることも少なくないようです。

◆実際に食べてみた金色羅皇の食味

 撮影試食した「金色羅皇」は5月25日に届いた熊本県産の2Lサイズ (約7キロ)秀品 です。

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 半分に切ると、中はとても綺麗な黄色で、スもなく果汁がたっぷり詰まっている感じが見てとれました。

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 食べてみると・・・甘っ! うたい文句に偽りなしの甘さでした。食感もとても良く、そして種が少ないのも嬉しいです。

 試しに計ってみた糖度は果芯近くだと、なんと21度を超えていました。皮近くも計ってみると、境目近くでも9度以上あり、まさに「極めて甘いスイカ」でした。

 あと、スイカらしいあの特有の香りはあまり感じられませんでした。

●金色羅皇(こんじきらおう)の主な産地と旬

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◆主な産地と生産量

 スイカは品種ごとの収穫量をまとめた統計は見当たらず不明です。ネットで見た限りでは熊本県が多く、その他山形県や福井県、長野県、千葉県などが目につきます。

 種は農家向けに販売されているので、どこの産地でも栽培することはできるようです。

 この甘さは秀でた特徴なので、今後栽培する農家が増えると思います。

◆金色羅皇の収穫時期と旬

 「金色羅皇」の栽培サイクルはナント種苗のカタログで紹介されています。それによると熊本県の連棟ハウス栽培物が5~6月にかけてと10~12月にかけて収穫期となる以外はおおむね6月から8月にかけて が収穫時期となります。

金色羅皇 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
一般                        
熊本県(連棟ハウス物)                        

< 出 典 >

 ※ 「ナント種苗Webカタログ 金色羅皇」 ナント種苗株式会社

 ※ 「出願番号34875 金色羅皇」 農林水産省品種登録データベース

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