■祇園坊とは?
●大型の渋柿
祇園坊柿は古くから広島県を中心に栽培されてきた渋柿の一種で、もともとはどこから持ち込まれた何という柿だったのかなど詳しい来歴は不明ですが、古い書物に残る記録では佐東郡の祇園社(現在の安神社)に植えられたのがルーツとされています。その後祇園社の社僧によって増殖され近郊へと広まっていったといわれています。名前は祇園社の社僧が広めた事からという説や、僧侶の丸い頭に形が似ていたからなどという説があります。
●祇園坊の特徴
果実は大型で、300g前後あり、先が尖った形で縦に四条の溝が入っていて、真横から見るとハートの形に見えます。富士柿に西条柿の溝を合わせたような感じです。
皮はやや厚めで艶があり、全体に橙色をしています。果肉は締りがあり、緻密で果汁も多く含んでいますが、渋柿なので、渋抜きしなければ食べられません。その為産地では主に干し柿に加工されてきました。
また、種がほとんど無いのも特徴で、干し柿にしてもそのままかじることができます。


■祇園坊の主な産地と旬
●広島県の特産
主な産地は広島県で、政府がまとめた平成23年産特産果樹生産動態等調査で栽培面積を見ると、広島県が56.6haで全国の9割以上を占め、その他愛媛県や山口県、大分県なども記録がありましたが、令和4年産の同調査では広島県の44haのみとなっています。
広島県では特産品として安芸太田町を中心につくられています。
●祇園坊の収穫時期と旬
収穫時期は10月中旬頃から始まり、食べ頃の旬は10月下旬から11月中旬頃までとなります。
| 旬のカレンダー | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 祇園坊 | ||||||||||||
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