オオエッチュウバイ／大越中ばい：さばき方
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オオエッチュウバイを殻から取り出す手順や、むいた身のさばき方などを工程ごとに写真で分かりやすく解説しています。オオエッチュウバイは殻が薄く割れやすいので、殻を使いたい時は慎重に取り出さなければならない。
■テトラミンに要注意
●テトラミンとは
テトラミンはマツブをはじめエゾボラ属の貝の唾液腺に含まれていることで知られる有毒成分で、人の神経を麻痺させる作用があり、これを食べると、視覚異常や頭痛、ふらつきなど酒酔いのような症状を起こすことがある。
一般的に「シロバイ」と呼ばれるエッチュウバイやオオエッチュウバイには含まれていないと言われ、石川県などのホームページにもそう紹介されているが、中にはオオエッチュウバイの唾液腺にも微量に含まれているという人もいる。オオエッチュウバイは貝自体が大きいこと、食感や食味を考えても取り除いた方が無難である。
この唾液腺の取り除き方も分かりやすく下記で解説する。
テトラミンは加熱しても毒素が消えることはないので刺身にする場合だけでなく、煮たり焼く場合も注意しよう。
■オオエッチュウバイの身を取り出す
●殻を使わないならいたって簡単
殻を使わない場合は包丁の背やドライバーの持ち手の部分などなどを使って軽く叩き割るようにして殻を壊して取り出します。オオエッチュウバイの殻は薄く柔らかいので簡単に割ることができる。
オオエッチュウバイの殻を飾りとして使いたい場合は、いきなり身を引っ張り出そうとしてもうまく出せず、途中でちぎれてしまう。ワタまで綺麗に取り出すには殻に穴をあけ、身と殻をはがしてから抜き出す。
◆殻に穴をあけ、身と殻をはがす
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穴をあける位置は貝殻の縦横中央辺り、今回の貝では写真のあたり。ここに千枚通しやキリ、マイナスドライバーなどで軽くつつくようにして穴をあける。
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殻の中心に沿ってなぞるように身と殻を削ぎ離す感じでグリグリ上下させる。
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フォークなどで身を刺し、引き出します。なかなか出てこないようであれば、もう一度穴からグリグリし、はがれていなさそうなところをはがし、再度トライしよう。
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身が巻いている野と同じ時計回りに殻をまわして抜き出していく。
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殻から抜き出した状態。
唾液腺と貝のフタを取り除けば全て食べられるが、赤い管状の口は中の赤い部分は見た目が良くないので皮だけにした方がいい。
◆食べられるところを切り分ける
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ウロの部分を切り離す。白い筋肉の部分と、内臓の部分の境目に包丁yを入れる。
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ここが貝のフタです。平らで薄い殻なので、ここだけをそぎ落とす。
フタの平らな面をまな板にピタッとつけ、包丁で身との間を滑られるように切ると薄くそぎやすい。
◆唾液腺を取り除く
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身を正面から真半分に切り開く。脚の裏側からでも、背側からでもどちらからでも良い。
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左右に分かれて付いているので、その真ん中を包丁で切り開く。
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このクリーム色の部分がアブラと呼ばれる唾液腺。鶏肉の脂とよく似ています。
この部分を包丁の刃先で綺麗にそぎ取る。
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こんな感じで脂の部分だけ綺麗に取れる。
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左右どちらも同じように取り除く。
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解体したオオエッチュウバイ。
殻のフタと唾液腺は食べられないので捨てる。
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この管状の部分がオオエッチュウバイの口で、食べることはできるが中の赤い繊維状の部分は見た目が気持ち悪いので、開いてこそぎ落とす。
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開いたら、刃先でしごくようにそぎ落とす。
◆ぬめりを取り除く
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内臓以外の部分にたっぷり粗塩をまぶす。
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身の部分も指先でしっかり塩をもみこむと黒っぽいヌメリが出てくる。
十分揉んだら、流水でぬめりと塩を綺麗に洗い流す。
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ザルに上げ、水気を綺麗にふき取っておく。
◆盛り付け例
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生のオオエッチュウバイはコリコリというよりシコシコという表現の方がしっくりくる歯ざわりで、甘みがある。刺身にする時はやや薄くそぎ切りにしていく。
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ウロの部分は甘辛い煮つけに。