■安芸クイーンとは?

●巨峰×巨峰

安芸クイーン<ブドウ

 安芸クイーンは1973(昭和48)年に農業・食品産業技術総合研究機構の果樹試験場安芸津支場において巨峰を自家受粉させて生まれた実生を選抜育成されたもので、1991(平成3)年に品種登録が出願され、1993(平成5)年に登録されました。

 交配から品種登録まで、実に20年も掛かっていることになります。

 巨峰同士の交配から生まれた赤いぶどうです。

●安芸クイーンの特徴

 農林水産省の品種登録データベースにか以下の通り記載されています。

安芸クイーン

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 果房の形は長円錐、大きさは中(250~300g程度)、粒着の粗密は粗である。

 果粒の形は倒卵、大きさは極大(14g程度)、果皮の色は赤、厚さは中、果皮と果肉の分離性は中である。

 果肉の色は不着色、肉質は中間、甘味は高(糖度20度程度)、酸味は少、香気はフォクシー、果汁の多少は多である。

 種子の数は少、形は中、大きさは大である。

 開花期は中、成熟期は早で、育成地において8月下旬、花振いの多少及び無核果粒の混入は多、裂果の多少は少、果梗の強さは中、果梗と果粒の分離は易、果実の日持ちは短である。

 「紅伊豆」と比較して、粒着の粗密が粗であること、果粒の形が倒卵形であること、果皮と果肉の分離が難であること等で、

 「オリンピア」、「レッドクイーン」と比較して、葉柄の色が濃紅であること、果粒の形が倒卵形であること等で、「竜宝」と比較して、果房の大きさが小さいこと、果皮の色が赤であること等で区別性が認められる。

----------------』

●安芸クイーンを食べてみて

安芸クイーン<ブドウ

 今回入手した安芸クイーンは広島県産で、粒は巨峰並みに大きく色は赤みが十分に付いた面と、その反対側はまだ緑が残っている粒が多いものでした。

 果肉の感じは巨峰と似ていますが、巨峰より少し皮が薄めで、色が浅いせいか渋みが少なく、皮ごと食べてもそう気にならない感じでした。甘味は強く、酸味も程よい感じで、全体としては甘さが強く感じられました。

 種がほとんど入っていないのも嬉しいです。

■安芸クイーンの主な産地と旬

●主な産地と栽培面積

安芸クイーンの主な産地と栽培面積

 政府がまとめた2022(令和4)年産特産果樹生産動態等調査によると安芸クイーンの栽培面積は全国で27.5haで最も栽培面積が多いのは岡山県6.3haで、次いで山形県、広島県と続いています。

 この年の記録には出ていませんが、2011(平成23)年産の調査では三重県でも岡山県の14haに次いで2番目に広く11.4haで栽培されていたので、この2022年産の記録に記載されていないだけで実際には現在も三重県でも栽培されています。ちなみに、三重県では「伊賀乙女」というブランド名称で扱われています。

●安芸クイーンの収穫時期と旬

 安芸クイーンの収穫時期は育成地の広島で8月下旬頃からとなっています。山地により時期はずれますが、概ね8月中旬から10月頃までとなります。

旬のカレンダー 8月 9月 10月 11月
安芸クイーン                        

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