タラの芽(楤芽):概要や特徴と産地と旬

タラの芽

●タラの芽の概要と特徴

◆タラの芽とは

タラの芽が出ている様子

分類:セリ目 > ウコギ科 > タラノキ属 > タラノキ

学名:Aralia elata (Miq.) Seem. (1868)

英名:Fatsia sprouts、Angelica tree shoots

韓国名:두릅(トゥルブ)

和名:たらのめ/タラの芽

 タラの芽はウコギ科タラノキ属の落葉低木、「タラノキ」が春に枝の先につける新芽を摘んだもので、これを山菜として食べます。ほのかな苦みや、もっちりした食感が春を伝える食材として人気があり、山菜の王様とも言われています。

 タラの木は全国の山野に自生していますが、栽培も進んでいます。かつてはほんの一時、旬の時だけ味わえる貴重な食材でしたが、今では栽培物が早い時期から結構長い期間スーパーの棚に並ぶようになり、なんだかちょっぴりありがたみが薄れてしまったような気もします。

タラの木

 右の画像は、滋賀県で5月中旬に撮った野生のタラノキで、もう既に葉が茂っています。

 春に芽が出始めるころのタラノキはウルシとよく似ており、誤ってウルシの芽を採取しなよう気をつけましょう。ウルシの芽もタラの芽と同じように食べられなくはないのですが、アレルギー体質の人はかぶれたり、肝機能や腎臓に障害が起こることもあるようなので注意してください。見分けるポイントは、野生のタラノキには棘があるのに対し、ウルシの木には棘がなく、表面がすべすべしていること、そして、芽の部分はタラの芽にはハカマと呼ばれる、芽を包んでいたやや硬い皮が残っている物が多いのに対し、ウルシの芽にはハカマがありません。

◆女だら(メダラ)と男だら(オダラ/オンタラ)

 山に自生しているタラの木は白っぽく、幹や枝の表面に鋭い棘が沢山あり、男だら(オダラ/オンタラ)と呼ばれています。山菜採りの時にはこの棘がウルシとの見極めに有効なのですが、この棘が少ない女だら(メダラ)という種類もあり、栽培には主にメダラが用いられています。 

タラの芽 メダラとオダラ

 タラの芽も男だら(オダラ/オンタラ)には棘があり、ハウスで栽培されている黄緑色の綺麗な肌をした女だら(メダラ)とは一見して違いが分かります。右の写真はいずれも天然物のタラの芽ですが、左が男ダラで右が女ダラです。

●たらの芽のハウス栽培

タラの芽

 タラの芽は山形をはじめ徳島や富山、島根など各地でハウスでの水耕栽培が行われています。地方によって方法は若干違いがあるようですが、タラノキの原木を前年の秋から初冬にかけて長さ1~1・5メートル、直径5センチほどに伐採しておき、タラノメの出る所に合わせて10~15センチほどの長さにカットしたものを水を張ったところにびっしりと並べビニールシートで覆い、芽が出たところを収穫します。

●タラの芽の主な産地と旬

タラの芽

◆主な産地と生産量

 2020(令和4)年産の全国のタラの芽の出荷量(人工もの)をみると、全国の出荷量はおよそ60トンほどとなっています。これには天然物を採取したものは含まれていないようですね。

タラの芽の全国の産地別出荷量

 主な産地は山形県で、全国の約47%を占めています。次いで新潟県が約21%を占めています。

◆タラの芽の収穫時期と旬

タラの芽

 全国で採れるので地方にもよりますが、天然物が採れる旬は4月から6月上旬位までです。桜の咲く頃が丁度タラの芽が出る頃と同じだと言われています。その頃里山に行けば収穫できます。

 他の食材にもいえることですがハウス栽培物は、料亭などの需要に応えるため、かなり早い時期から出荷が始まります。

早い物で12月頃から出荷され出荷のピークは2月下旬から3月になります。

品種 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月
天然物                                          
ハウス物