アラ(オキスズキ) 

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■アラ(オキスズキ) とは

●スズキ目スズキ亜目ハタ科アラ族アラ属

やや暖海性の魚で、大陸棚斜面の、水深100-300mくらいに生息し、80cmから大きいものだと1mを超えるものもおり、オキスズキなどとも呼ばれています。確かに、スズキと似た姿をした魚ではありますが、スズキより頭や眼が大きく、鱗が非常に細かい。味は非常に美味しく、市場でもスズキより格段に高級魚として扱われています。

九州のアラ鍋で使われるアラはこの魚ではなく、クエの事を九州ではアラと呼ぶので紛らわしいですね。

●主な産地

房総以南の太平洋沿岸、新潟以南の日本海沿岸各地で水揚げされています。

■アラの旬

産卵期は夏。旬は脂がのる冬。鍋物などにも最高の魚です。

地域 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
アラ                        

■アラの目利きと調理のポイント

●選ぶポイント

身体に張りがあり、エラの中が鮮紅色の物、眼が澄んでいて、身体の表面にぬめりが残っている物が新しい。

●調理のポイント

頭の部分がとても大きく、身だけ使うには歩留まりが悪い魚です。アラのアラも無駄なく使う事をお勧めします。

■主な料理

●生で

新鮮なアラの刺身は、白身でコリコリとした食感が楽しめ、薄造りでも美味しいです。

●煮付け

煮付けも美味しい。味付けは薄めにした方が美味しい。また、小ぶりのものはアクアパッツアにしても美味しい。

●蒸しもの・鍋物・椀物に

蒸してあんかけにしたり、鍋でも上品でプリップリの身を堪能できる。頭や骨でアラ汁にすると良い出汁がとれます。

●焼き物

塩焼き、ポアレ、オリーブ油をかけてグリエ、ムニエルなど、様々な焼き方で美味しい。上品で淡白なので、やや鮮度が落ちてきても幽庵焼きや西京焼きでも楽しめる。

●揚げ物

から揚げにしても美味しく、身を小指サイズに切り、小麦粉をまぶして揚げるだけでとても美味しいです。また、そうやってさっと揚げたものと、色々な野菜を中華風に胡麻油の風味を付けて炒めても美味しい。もったいない気もするが、フライももちろん美味しい。

●比較的脂肪分が少ない

脂肪比較的少ない、良質タンパク質の食材と言えます。

●五訂日本食品標準成分表には記載がありません


 
 

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